あおいろ自由帳

ライター / ヨガ教師 中村亜津美(あずみ)

生後2ヶ月 お産を振り返って思うこと

 

息子を産んでから2ヶ月が経ちました。

 

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出産のことを書き留めておこうと毎日のように思ってはいたものの、あまりにも大切な記憶過ぎて上手く書ける自信がなく、ずるずると2ヶ月経ってしまいました。結局、今も今後も上手く書けることはないと思うので、格好つけず思うままに書き残しておこうと思います。多分長くなります。 

 

ちょろっと破水からの入院

昨年の12月の土曜日、39週と1日目。主人と散歩がてら近所のカフェにランチに行った帰り道でチョロチョロと水が出ているような感覚が。ん?と思い、家について産院に電話すると、破水の可能性があるので念のため入院の準備をして来てくださいと言われ、早速主人と病院へ。

 

産院についてすぐに調べてもらうと、やはり破水しているとのことでそのまま入院になりました。ちなみに高位破水というらしく、少量ずつではあるものの破水には違いないため、感染症リスクを避けるために促進剤で陣痛を早めることに。翌朝から促進剤投与が始まりましたが本陣痛には繋がらず、夕方には投与を終了し夫は帰宅。次の日の朝、医師による診察を終えてから早朝のうちに分娩室に移動し、再び投与を再開しました。その頃に再び夫も登場。

 

あぐらで呼吸法→いきみ逃し

確か8時前から点滴は始めていたと思いますが、張りの間隔が狭まって内側からの圧を強く感じ始めたのが10時過ぎくらい。主人や助産師さんとおしゃべりをしつつ、張りがきたら息をゆっくり吐いて体を緩める、これをひたすら繰り返しました。呼吸を意識的に繰り返すにあたり、私はあぐらの姿勢がとても楽だったので、赤子が産まれるギリギリになって助産師さんに「そろそろ体勢変えましょうか? ^^;」と言われるまで、ひたすらあぐらで呼吸法を繰り返していました。ちなみに、陣痛の波の合間でしっかり残さずお昼ご飯も食べ、助産師さんに「お見事!」と言われました。

 

 

NSTの数値がかなり高くなっても変わらず静かに呼吸法を繰り返していたので、助産師さんに「中村さん、痛みに強い方?」と聞かれたのを覚えています。繰り返し寄せては引く内側からの圧を、あまり「痛み」として受け取っていなかったような気はします。

 

午後1時半とか2時くらいに医師による診察があり、その時点で確か子宮口は7-8cmと言われました。診察が終わりしばらくはあぐらで呼吸法を続けていましたが、前述のように助産師さんに声をかけてもらい自分の判断で体勢をシムス体位に変更。なにしろ、ここからが速かったです。^^

 

段々とおしゃべりする余裕はなくなり、夫に手を握ってもらい、呼吸が滞りそうになるとやはり夫に「はい、ゆっくり吐いて」と声をかけてもらっていました。

 

一呼吸ごとに、その時が近づいている感じ、子供が外に出ようとしている生命力、自然のパワーを感じました。必死だったけど、同時にとても感動していたのを覚えています。内側からの勢いが増してきて「うわぁー、この感覚は今までに経験がないなぁ」とぼんやり思っていましたが、あまり「痛い」とか「苦しい」とかは思いませんでした。そうゆう言葉を口にすることも、泣き叫ぶようなことも最後まで一度もなかったです。

 

 

目を閉じて呼吸とともにいきみを逃し続け、途中からはバタバタと人の出入りがあったり、お産の準備が始まっている感じや医師が分娩室に入ってきた様子が伝わってきました。夫曰く、途中から一気に進行したので、若干準備が間に合ってない感すらあったとか。

 

そして、誕生(^^)

最終的に、「嗚呼、もう赤ちゃんすごい勢いで出ようとしてるなぁ」と感じたところからは体の声に任せていきみはじめました。数回いきんで意識が少し朦朧とする中で、じわじわと自分の目から涙が流れ落ちてることに気がつきました。

 

そして、「赤ちゃん少しつかえちゃっているので、最後仰向けになれますか?」と言われ、体勢を変えてからおそらく2回目くらいのいきみで、「もう産もう、産まれる」と感じ

 

「オギャーーーーーー!!」

 

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目を開けると、髪の毛ボーボーの真っ赤な我が子が持ち上げられているところが見え、その瞬間、

 

「信じられないくらい、かわいい!!」

 

と思いました。

そして、すぐに振り向くと夫が目を真っ赤にして泣いていました。

 

テンションが高い状態のまま、あっという間に胎盤を出したり、後処置やら何やらが終わり、茹でたてのような真っ赤な我が子が私の胸にやってきました。夫と一緒に、「ようこそ、ようこそ」と声をかけたような気がします。

 

 

結果的に、トータル5時間半くらい、産む!となってからは1時間くらいだったと思いますが、初産にしてはかなりスピーディーな安産となりました。

 

 

あれから2ヶ月が経ちました。産後の経過も良好で、元気に過ごしています。息子は母乳ですくすく育ち、すっかりまん丸になりました。よく寝る子です。

 

経験談に惑わされすぎない

振り返って、よく思うことがあります。

それは、出産には正解はない、あるいは、正解は出産の数だけあるということです。だから、まぁ、このブログも含めてですが(^^)、あまり誰かの経験談や指南を信じすぎるのもどうかな、と思います。

 

私はできるだけお産の経験を味わいたいと思っていたし、子供も自分も必要以上に苦しまずにその時間を過ごしたいと思っていました。それには呼吸法が役に立つであろうことは、ヨガの経験からイメージできていたので、ガスケアプローチやソフロロジーの本を読んだり、教室にも行ってみました。自宅では出産のイメトレもしていました。とにかく、お産を怖がらずに、「私が自分で自分の体を使い、意志的に産むのだ」ということは強く思っていました。

 

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本を読んだり呼吸法の話をすると、「そんなのは、いざ産む段階になったら全部飛んでっちゃうよ。それぐらいお産は壮絶なの」といって笑われてしまうことも何度かありました。その度に私は「そうかもしれない。でも、そうじゃないかもしれない」と心の中でつぶやいていました。そして結果的に、全然飛んでいかなかったし、呼吸法のおかげで体を徐々に緩めて子供が出てくる準備ができたし、その感じを最後まで味わうこともできました。痛みや辛さよりも、喜びに圧倒された時間でした。

 

 

それと、助産師さんの存在。自分が子供を産むにあたって、リードしてくれるその道のプロであり、一緒に頑張ってくれる人。自分と子供の命に関わる人。なので、お産が始まる前にできるだけ信頼関係を築いておきたいと思っていました。当日の朝に担当の方が分かるので短い時間でしたけど、分娩室ではできるだけコミュニケーションをとり、リラックスしていられるように積極的に関わるようにしました。(本当に素晴らしい助産師さんでした!)

 

実際に身体を使って産むのは自分

専門家ではないので偉そうなことは言えませんが、「お産に向けての心の準備もお勉強も、何も無駄にはならない」というのが私個人の体験です。もし、痛みが壮絶でせっかく練習したのに呼吸をうまくコントロールできなかったり、急遽医療介入が必要になったとしても、絶対良い形で出産に影響すると思います。精神的な余裕にもつながるかもしれないです。

 

 

妊娠出産に限らず、体で起こっていることに耳を傾けて、自分の体を意思的に使うということは、身体面でも精神面でも健康への近道だと思っています。だからヨガが好きなんです。どこかが悪くなってから対処してくれるのが西洋医学だとして、なるべく悪くならないように体を作るのは自分自身だと思います。

 

 

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ダラダラと、とりとめもなく長くなりました…。

 

 

本当に、お産の経験よかったです。怖くないです。

素晴らしく感動的でした!

(やっぱり上手く書けなかったけど)

 

 

 

 

ではまた。

 

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