あおいろ自由帳

ライター / ヨガ教師 中村亜津美(あずみ)

間も無く生後4ヶ月 未曾有の事態にも、赤ちゃんは微笑み続ける

 

はじまりに、今日の独り言はほんとに独り言だ。いつもに増して独り言。誰かに寄り添える類のものではない。あまりにも、混乱している世の中で、状況も想いも人それぞれだから。

 

 

4月。始まりの季節。(何となくですます調に飽きたので、文体を変えてみたりして。)

以前に何かに書いた記憶があるけど、本来春は苦手。満開の桜は凄みがあるけど、同時に儚すぎて胸がいっぱいになってしまう。よーいどんで足並みを揃え、何かが一斉に始まる雰囲気も、かなり大人になるまでずっと好きじゃなかった。

 

f:id:azuminakamura:20200414174811j:image

 

去年の今頃は、勤務先に相談して仕事の量を調整させてもらい、フリーで受けていた仕事も減らし、かねてより熱望していたクリパルヨガのティーチャートレーニングに通い始めた。まさか1年後に母親になっているなんて、夢にも思っていなかった。今これを書いている私の横には、生後120日目の元気な男の子がいて、見つけたばかりの自分の右手を、飽きもせず入念にチェックしている。(#ハンドリガード)

 

f:id:azuminakamura:20200414172740j:plain

ハンドリガード

 

夢にも思っていなかったことは他にもある。そう、今現在世界中に蔓延している感染症のことだ。国も自治体も個人も、誰も2020年がこうなるとは想定していなかった。準備していなかった、未曾有の事態だ。敵は目に見えない。

 

 

インスタにも書いたけど、春先にはまだこんなことを思ったりしていた。↓

 

12月に生まれた我が子、お宮参りはあたたかい季節まで先送りかな。4月になったら義母と一緒にお参りしよう。その前に、1週間くらい静岡の実家に帰省しよう。かわいい盛りの初孫にメロメロになってくれるだろう。我々夫婦のガラではないけど、写真スタジオに記念写真でも撮りに行こうかな。結構楽しいかも。夏くらいには少し遠出して3人で旅行に行けるかな。(←実は実際に飛行機のチケットも予約してあった。キャンセルしたけど。)

 

両親も義母も70歳を超えているのでハイリスクだ。大切だからこそ今は会えない、ていうか、いつまで会えないのだろう。。。 旅行も当面は無理だろう。

 

でも、そのどれもが、元気でいれさえすればいつかは叶えられるだろう。こうなった今、家族が健康に毎日を過ごせていることが何よりもありがたい。うちは夫の会社がリモートワークを元々推奨していることもあり、働き方はスムーズに切り替えられた。私はそもそも育休中だ。平日も週末も家族が揃っている状態で、0歳児の母としては、夫がいてくれるという事実だけを切り取れば、平和な毎日だ。

f:id:azuminakamura:20200414175216j:image

 

毎朝目が覚めると隣に我が子の寝顔があり、小さな寝息が聞こえ、小さなお腹が上下している。赤ちゃんにしては長い睫毛が、カーテン越しに差し込む朝日に照らされてキラキラしている。反対側では、夫が寝ている。

 

嗚呼、今外の世界で起きていることが、全て悪い夢だったら良いのに。

 

毎朝そう思って胸が苦しくなる。でも、残念ながら夢じゃない、実際に起きていることだ。

 

生後120日を迎えた我が子。

f:id:azuminakamura:20200414174920j:image
f:id:azuminakamura:20200414174927j:image

 

 最近ではだいぶ首が持ち上がるようになった。目を合わせるとニッコリ笑ってくれる。盛んに喃語を発するようになってきて、気分が乗ると「あーあー」とか「いーいー」とかずーっと喋っている。感染した0歳児が重症化したというニュースが出てからは、家の外に連れ出すのも怖くなってしまったので、最近はベランダで日光浴をさせている。いつもは抱っこ紐だったけど、今日はベビーカーを出した。日よけもあるし、ちょうど良いかも。

 

f:id:azuminakamura:20200414174954j:image

コーヒーを持ち出して息子の向かい側に腰掛けた時、午後の陽が肌に暑く感じて、日焼け止めを塗っていないことに気がついた。いつの間にかそんな季節だ。部屋にこもっている間にも、時間は、季節は移ろっていく。生まれて初めて迎える春に、家から出してあげられない。またしても、胸が痛む。

 

それでも、今ある幸せは享受して良いのだと思う。長い人生の中の、2度と巡りこない1日だ。食材もいつも通り買える、だから美味しくご飯を食べる。普段は帰りの遅い夫と夕食を一緒にできることはあまりないが、今は毎日一緒にできたてのご飯を食べられる。食後のお茶もゆっくり飲める。

 

いつか息子に、あなたが生まれて最初に迎えた春はこんなことが起きていた、と話せる日が来るだろう。その時、世の中がどんな風になっているかは分からない。一般常識も、個々の価値観も、かなり今とは違っているかもしれない。きっと元どおりには戻らないような気がしている。私たちは、受け入れたり、学習したりして、前に進むしかない。変わってほしいと強く願うことはきっちり記憶しておいて、選挙で意思表示しよう。

できることなら、優しく温かい未来であってほしい。

 

 

世界に襲いかかっている未曾有の事態。置かれている状況、苦しいこと、気がついたこと、綺麗事では済まされないという憤りや怒り悲しみもあるだろう。人の数だけ、心に思うことは異なって然りだ。

 

だからここに書いたことは、私の覚書で何かの役に立つわけでもない。でももし、同じような毎日を繰り返している、同じような状況の人が目にしてくれたら、少しだけ仲間意識を持ってくれて、ウンウンとうなづいてもらえたらと思う。

 

そして、医療現場や生活必需品に関わる方々には感謝してもしきれない。リモートワークができないお仕事の方々、どうかご安全でありますように。

 

 

 

もう4月も半ばだ。

桜の後は、大好きな新緑の季節がやってくる。

f:id:azuminakamura:20200414173755j:plain