毎度自由に反応する感受性
月1くらいで主人の母とランチをします。 私は初対面から義母のことが大好きなので、 いつもこの日が楽しみなのです。 メインの話題のひとつは夫の子供時代の話で、 これが本当に面白くて毎回笑います。ただし、 世界でこの話題が楽しいのは、 当たり前だけど私と義母だけですけどね。(あと、 もしかしたら夫のことを大好きな私の母)
先日の話題は「叱ったときのリアクション」について。 こっぴどく叱られたあと、 豆粒時代の夫は台所仕事をしている義母のところまでそろりとやっ て来て、ぽろぽろ涙をこぼしながら、「なんか悲しくて寂しい感じがする」と義母を見上げながらと言ったとか。
…。
全身全霊のウルトラソウルで泣き叫ぶタイプの豆だった私にとって、あまりにも衝撃的でおかしくて、 義母と笑っていたのですが、 同時になぜだか胸が締め付けられるような感じがして、 気づけば泣いてしまっていました。なぜ泣く?私。
帰りの電車で、 それにしても我ながらあの涙は不可解だなーとぼんやり考えていたのですが、もしかすると小さいお子さんがいる方は、 あの類の胸の締め付けにけっこう頻繁に遭遇しているのでしょうか ねー。おそらくその正体は…
健気(ke.na.ge)
こどもの健気さに泣くという、しかも、 40過ぎのおじさんを通して疑似体験をするという、静かに新鮮で珍妙な体感。 感受性っていくつになっても柔軟で予測不可能ですね。そんな昼下がりでした。
なんか違うかな。
たまに私が週末家で原稿書いてたりすると、主人が夕食を作ってくれます。そんな姿を横目でチラ見しながら、このエピソードを噛みしめる嫁です。
旅の記録:バリ スミニャックでヨガ
9月に1週間ほどバリに行ってきました。
毎回我々の旅の目的はのんびり気楽に過ごす、これに尽きるのですが、この旅で私が密かに目論んでいたのは現地でヨガのクラスに参加するというもの。できれば街中にあるヨガスタジオにドロップインしたいなー、と考えておりました。バリでヨガ=ウブドというイメージですが、今回は海側の滞在だったので、滞在先の近所でトライしてみることに。
着いた日はヴィラのプールでのんびりしたり、近所(滞在はスミニャック)に晩御飯を食べに行ったりして過ごし、2日目の朝に早速行ってみることに。旦那さんにはヴィラでゆっくりしていてもらいます。tripadvisorで場所と口コミ、更にスタジオのオフィシャルサイトでクラスの内容とスタート時間をチェックして、いろいろ考えた末に今回はPrana Yogaというスタジオに決めました。(Prana Spaというスパに併設されたヨガスタジオです。)他にもいくつか行ってみたいところがあったのですが、朝一はマイソールクラスが多く、今回は先生のデモも体験したかったのでこちらに決めました。
前夜ヴィラのバトラーさんに相談すると、朝はスタジオまで送ってくれるというので、7:00にフロントで待機。7:15には目的地に着きました。
まず、入ってすぐのレセプションでヨガクラスに参加したい旨を伝え、リストに名前を書き込み、(日本のヨガスタジオで初めて参加する際に記入するような同意書は特になし)参加費をキャッシュで支払います。この時は130,000ルピア(950円くらい)でした。日本のスタジオに比べたらやはりかなりお安いです。
ちなみに、早朝なので到着直後はレセプションは無人…。中庭にいたお掃除のお兄さんに「ヨガに参加したいんだけど」と伝えたらレセプションに行ってと言われ、ウロウロしていたら係りの人が現れました。
支払いをすませると、「スタジオは上だよ」と指さされるので、その先を目指して階段を上がります。スタジオは2階にあり、中庭から直接上がっていけます。とても可愛らしいパティオにしばし見惚れました。
その日はGentle Udana Flowというクラス。(事前にネットで調べた時はHathaだった気がする)Udanaは5つのPranaの中の一つ。咽喉から頭頂まで機能し、エネルギーを脊柱下部から頭脳に上昇させます。立つこと、話すこと、熱意や意思にも関わるとされています。
スタジオに入ると、ガネーシャが出迎えてくれました。広々として天井も高く、雰囲気があってテンションが上がります。
が、誰もいない…。本当にここであってるかな、とまたオロオロしていると満面の笑みの先生が現れました。あれ、今日はプライベートレッスンかな、どこから来たの?など話しているうちに7:30になり、やはりマンツーマンのクラスが始まりました。(結果的に950円でこの経験!しかもプライベート!と思えるほど、贅沢な内容でした。)
アジャストが結構力強かったり、ミラーリングも無しだったり、いろいろ新鮮。朝からしっかり呼吸も入れて全身が開いていき、本当に心地よい時間でした。結構難易度の高いポーズも入ってきて、かなり汗をかいたので、シャバアーサナは極上。クラス後に「東京で教えてるの?」とか「その柔軟性を大切にして、毎日プラクティスしてね」とか、また少しお話ししてクラスを後にしました。いつかまたこの先生のクラス受けたいです。(後で先生のことを調べてみたら、シバナンダヨガの先生だったようです)
帰りはまたレセプションに行ってタクシーを呼んでもらいました。
ちなみに、ヨガマットはたくさんあって、無料で借りられます。2日後にまた別の先生のクラスに行ってみましたが、その時はLAからバケーションで来ているマダムと二人でした。(普段は子育てと仕事でヨガに全然時間が取れない!とぼやいてました)
先生やクラスの構成を楽しめるのはもちろんですが、海外でヨガをすると、気温や湿度の違いと自分の体の関係にも気がつきます。こちらのスタジオ、広々として流れている空気も良いですし、雰囲気もフレンドリーで気さくな感じでオススメです。ある程度英語が理解できるか、全くの初心者でなければ楽しんでプラクティスできると思います。
音楽は世界言語!の感覚と同じように、ヨガで生まれるコミュニケーションや喜びの共有も楽しみの一つになりました。次はどこの国でヨガできるかな。
圧倒されるという幸運について
先日(やっと)観てきました。Buena Vista Social Club Adios
夫と二人で渋谷のアップリンクで観ました。アップリンク、友達の家にいるみたいな感覚で良いです。
オリジナル(と呼んでいいのか分からないけど)からもう20年近く経っているんですね。初めて観た(聴いた)時、もう胸が張り裂けそうなトキメキで、この心の揺れをどうしたものか、とオロオロしたのを覚えています。
ただひたすらに、ひたむきに音楽を愛するベテラン陣の渋さといったら。キューバ音楽に関しては本当に無知だったのですが、「ど渋!」という衝撃と、あまりにもピュアなベテランのお爺さんたちの姿と、その音に完全に打ちのめされて、何度繰り返し観ても泣いてしまうのです。一緒に演奏する時のライクーダーの幸せそうな表情もとっても良かった。
こうゆう、「気がついていたら涙が止まらなくなっていた系体験」は私の中では宝物で、何がどうしてこうなったということに気がつく前に、もう体が反応してしまっているんだと思います。あまりにも美しいものに圧倒された時にそうなるようです。そんな体験はこれまでの人生でも本当に数えるほどですが、この先の人生にもまた巡り会えるといいな、と思います。
特にイブライム・フェレールの声と姿に瞬時に涙腺が反応します。
素晴らしい音楽をありがとうございます。安らかに。
最後のツアーの日本公演はもちろん張り切ってチケットを取っていましたが、日にちを勘違いしていて、公演当日の友人のインスタ(会場の様子)でその事実に気がつきました。悔やまれます。
40代は果たして還暦か
いつかいつかと思いつつ、いつまでも始めないままここまできた、ブログというものに着手してみます。書きたいことがまだぼんやりとしているから、ぼんやりとあてどなく始めてみます。自分にとっての日記でもあるから、あまり仕事の時のように構成も考えず、誤字脱字のチェックもせずに、ぼんやり大まかに書いていくつもりです。
42歳という年齢。本当に月並みですが、30代はジェットコースターのように過ぎ去り、気がつけば四十路という大通りを歩いております。先日1歳違いの友人とお昼をしていて、もう四十路は還暦だという極論に達したわけです。どうゆうことかというと、我々は既に、20歳の皆さんよりも60歳の皆さんの方が、歳が近いという事に気がついたんですね。
でもこの事実、私も友人も決して落胆などしておりません。
私に関して言えば、20代は若さを楽しんでいるふりをするのが実は億劫で、自意識ばかりが肥大している時期だったし(自分探しに躍起になる時期)、すごーく自分が面倒くさかったです。どんなに大人ぶってみたところで、本当は自信がないから人と比べてしまったり、無駄に豊かすぎる感受性を持て余してみたり。普通が何なのか、平均値はどこなのか、自分はそこより上を行きたいとか、個性を出さなきゃとか、なにものかにならなくては、とか。でも一番本を読んだ年代でもあります。今のところ。
30代で自然に無駄なものが剥がれ落ちて、自分なりの価値観ができてきたら俄然楽しくなってきて、そしてジェットコースターのような30代の終わりに最愛の人がドアをノックしてくれ、四十路になると同時にその人と結婚しました。
ほぼ還暦の40代をどう過ごそう。とてもワクワクします。だってもう、怖いものないですからね。肌とか体型とか、もちろん気になることはあるし、更年期だってそう遠く無いけど、どう受け入れて、どう磨くかっていう視点も今までにない経験だから楽しそうかな、と思います。
そんなこんなで、ブツブツ独り言を始めてみたいと思います。
画像は先月の旅先、バリにて